時間

独り残されて、ただただ時間が過ぎていくのを待ってる。
何をしていいかわからない。

時折過去を振り返っても、溜息しか出ない・・・
明日の事を考えても溜息。

過ぎ去る時間を独り、無駄に私は生きている。
それが罪か、それとも罰か・・・

準備

見られたくない。こんな姿、誰にも・・・
見せたくない。こんな隙間隙間だらけの私を。

そこに触れれば出血してしまう傷だらけの隙間。
どんなに治そうと必死になっても、また抉られ出血しだす・・・

見られたくない。こんなあられもない姿。
でも自分が招いた事実・・・
ここまで放っておいた私の責任。
痛い。
それでも治ると信じて我慢するしかない・・・

判っている。
本当はもう元の姿にはなれないのだと。
知っている。削られたそれに再生能力なんか無いのだと・・・

だから、偽物を取り付けて、さも何事も無いように誤魔化す。
それはプラスッチクのように脆いもの。
それでもいい。
ないよりずっと・・・

そのために私は止血をして、偽者を埋め込む準備をしていよう・・・
それまで誰にも私を見られないように。。。

喪服

黒い服しか着ないのは喪に伏しているから・・・
それは私の・・・

いつか私が殺してしまうあの人のため。
どんなに平穏な日々が来ようと、私はそれを止めないのだろう。
いつまでも私は黒を着続ける・・・

ぬるま湯

いつまでこの部屋に閉じこもっているのだろう？
もう部屋から出られるのに、私が出ようとしないだけ。
鍵は最初からかけられてなんかいなかった。
ただ、外に独りで出るのを快く思われなかっただけで、本当は何も言われなかった・・・

出ようとすればいつでも出られる。
そうしなかったのは、外が嫌いだから・・・
ここには私の事を知る人なんていないのに。

全て無かった事にできる。
でも、もう人と関りたくない。
このままぼんやり過ごしてる、そんな生活に依存してしまったのだろう。
早く立ち直らなければ・・・

気楽

時間が流れ出そうとしている・・・
もうこのままではいられない。

出来るのだろうか、本当に・・・
そもそも本人にその気が出ないから出来るも何もあったものではない。
やらなきゃいけない。
それもわかっている。
やらなきゃ生きていけないのだから・・・

分かってるはず。
でも、現状にそこまでの危機感がない。
だから思ってしまう。
このままでなんとかなるんじゃないのだろうか。と・・・

なんとかならないから時間を動かさなければならないのに・・・
時期がきたら動こう。
今はまだ必要ない・・・